2015年07月23日

矢野顕子 - GRANOLA

辛いもん好きとしては、当然外せませんよねということで、蒙古タンメン中本へ行ったことがある。

熱烈な信者が語る「辛さの中の旨味」みたいなもんは、確かにある。 しかしまあ、野菜の旨味抽出するのなんか、シロウトでも簡単でしょと。 その上に、辛いだけのドロドロ(麻婆豆腐と主張)のってるだけでしょと。 何より、なにこれスーパーの野菜売り場の棚の底に散らばってるやつもらってきたのか? というレベルで細々とした野菜に失望。

セブンイレブンで、こいつのカップ麺版を見つけた時も、大した期待はしていなかった。 担々麺も続いたし、ちょっくら試してみるかというモチベーション。

だがしかし、こいつがなかなかのもので、リピートするに至る。 まあちょっと、店で1,000円近く払うもんとしては落第もいいところなのだが、カップ麺のジャンク感と、プライベートブランドにしては冒険したなあという塩梅の辛さ具合が、いいようにマッチしている。

天下のセブン&アイだが、守りに入らず、受け付けないヒトには受け付けないであろう、きっちり辛いもんを出してくるあたり、「やるじゃない」と。

表題のアルバム、「風をあつめて」が一番のお気に入り。これ、原曲ははぴいえんどだとは知らずに、長年聴いていた。 で、原曲も聴いていい、と。 どんなところがいいかというと、とにかくいいものはいい。

収録曲

わたしたち (作詞・作曲:矢野顕子)

風をあつめて (作詞:松本隆 作曲:細野晴臣)
はっぴいえんどの曲のカバー。原曲は『風街ろまん』収録。
DVD『LIVE ピヤノアキコ。』に、ピアノ弾き語りによるライブ演奏が収録。

やがて一人 (作詞:藤富保男 作曲:矢野顕子)
前作の「一分間」に次ぐ、藤富の詩を用いた作品。ジャズ色の強い「一分間」に対し、本曲はロック色が強い。

Un Jour (作詞:佐野元春 作曲:矢野顕子)

無風状態 (作詞・作曲:細野晴臣)
はっぴいえんどの曲のカバー。原曲は『HAPPY END』収録。

花のように (作詞・作曲:矢野顕子)
杉浦幸に楽曲提供され、グリコ協同乳業のコマーシャルソングとして用いられた曲の、セルフカバー。
ライブアルバム『出前コンサート』に、ライブ演奏が収録。

ふりむけばカエル (作詞:糸井重里 作曲:矢野顕子)
1987年4月NHK「みんなのうた」にて放映。
ライブアルバム『出前コンサート』に、ライブ演奏が収録。

Levee Break (作詞:矢野顕子 作曲:矢野顕子、窪田晴男)

Röslen auf der Heiden (作詞:近藤朔風 作曲:Heinrich Werner)
ピアノ弾き語りによる、ジャズ色の強い編曲による演奏。

自転車でおいで (作詞:糸井重里 作曲:矢野顕子)
佐野元春がデュエットで参加。
のちに、槇原敬之と共にセルフカバーをしている。(『はじめてのやのあきこ』収録)

おおきいあい (作詞:矢野顕子 作曲:窪田晴男、矢野顕子)
のちに、レイ・ハラカミと共にセルフカバーを行っている。(『yanokami』収録。yanokami名義)
ウィキペディア 「GRANOLA」より。

もうもう、カバーやらセルフカバーのオンパレード。 なんだが、当代きっての歌うコピー機、May J.さんのように、「お前の持ち歌は何なんだ」というツッコミは、矢野顕子さんにはないなあ。 多彩なジャンルの曲を、きっちり自分の世界にしてしまうところが、矢野顕子さんのすごさ。

前作『峠のわが家』が、食べたことはないが満漢全席なら、こっちはお手軽に食べられるが、仕事はしていて満足感を得られるラーメン。 比較的に気楽に作った感はあるのだが、それでも矢野顕子さんワールドは、のびのびと感じ取れるあたり、矢野顕子さん、「やるじゃない」と。

(竹)


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2015年06月18日

松田聖子 - Best of Best 13

収録曲は以下のとおり。

1. あなたに逢いたくて ~Missing You~
2. 赤いスイートピー
3. 大切なあなた
4. 夏の扉
5. 瞳はダイアモンド
6. SWEET MEMORIES
7. 天使のウィンク
8. 20th Party
9. チェリーブラッサム
10. 輝いた季節へ旅立とう
11. 天国のキッス
12. 時間の国のアリス
13. 青い珊瑚礁
14. あなたに逢いたくて 2004 (Bonus track)

世代を問わず、知っている曲の1曲ぐらいはあるだろう。 "Best of Best"とそっけないが的を得たタイトルに、圧倒的な自信を感じる。

久しぶりに高音質で聞いた感想。 とても丁寧に作られた、ポテトチップスの各フレーバーで、楽しめます。

以前、「下衆の極み乙女。」を、所詮はポテトチップス、と断じたことを覚えている人は、1人もいないだろう。 だがこの点につき講釈を垂れる。

松田聖子さん、というか彼女に曲を提供した人たちというのは、のり塩味とか、コンソメ味みたいな定番中の定番のポテトチップスを創りだした人たちだろう。 うすしお味から変化をつけるとしたら、ここらへんまでがキワモノにならない、飽きずにまた買いたくなるラインを上手についていると思う。 英語の歌詞で変化をつけた、『SWEET MEMORIES』はカラムーチョ。

「下衆の極み乙女。」なり、SEKAI NO OWARIなんかはもう、いろんなバリエーションが出尽くしてしまい、こんぐらい奇をてらわないと買ってくれないよね、とヤケになっている節がある。

どっかのご当地ラーメンを模した、生姜醤油味の期間限定、壮絶にまずかった。 セカオワとか、精神疾患は何味になるのか想像がつかん。大体、期間限定味で、定番化した商品ってないでしょ? 彼らも、多分、音楽業界の使い捨てアイテム。

(竹)


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2015年06月17日

宇多田ヒカル - First Love

宇多田ヒカルさんのアルバムはこれまで2作を紹介しているのだが、彼女の曲は全部iTunesに入っていて、全部ウォークマンに入れて持ち歩いていた時期が長かった。 だが、その2作以外はほとんどを消してしまった。

なんでそうなったかという理由の一つに、彼女の曲は、まあアルバムごとにがらっと作風を変えてくるというわけではないのですな。 じゃあまあ、バサッと切って、おんぼろウォークマン領域を確保しようと。

かといって、そこらのありきたりなJ-POP「アーティスト」と違って、同工異曲のオンパレードでもない。 ここらへんの、マーケティングに媚びず、離れずの距離感というのは、すごい、絶妙。

それでまあ気まぐれで、久々にデビュー作となる本作を改めて聴いてみた。 自説に「1アーティストの才能発揮限界は2作まで」というのがあって、ファーストアルバムとなると、かなりの気合をビシバシと感じるものだが、本作にはそれがない。 気負いというのもなくて、才能の一部をさらっと使ってみましたという一品となっている。

レビューはこの1センテンスでおしまい。

過去に紹介し、ウォークマンにいまでも常駐なのは、3作目の「DEEP RIVER」と5作目の「HEART STATION」。ウィキペディア見てたら、奇しくも、それぞれ、紀里谷和明さんと結婚したころと、離婚したころの作品だった。 境遇の変化が露骨に作風に反映されて、やみくもに明るくなったり、暗くなったりするわけではない。しかし、心に訴えるものは大きいからウォークマンに残っている。宇多田ヒカルさんが自分の感性を自分のコトバとスキルで表現しきれてしまう象徴なのではないかなぁと。

紀里谷和明さん、「5時に夢中!」に出ていた。アメリカに留学しました、旅行に行くのはヨーロッパとかなんとか。 進駐軍の占領時代知ってる世代ならまだしも、まだ40代でしょ? ましてや「フランスに行きたし」じゃあるまいし。 最先端を行ってるイメージを醸し出しているが、その世界観は古色蒼然とした人なんだなあ、と思いました。蛇足。

(竹)

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